[みどころ | 交通 | 関連情報 | 指定 | 地質学的な意義] みどころ温泉津海岸は、温泉津港を中心とした一帯で、東は湯里海岸、西は福光海岸まで及ぶ典型的なリアス式海岸で複雑で険しい海岸地形が発達しています。そして、海岸線の方向(北東―南西)に直交した小断層や亀裂が発達しており、この面に沿って浸食作用が進み、湾入部(入り江)となっているところが多く見受けられます。
温泉津海岸の地質は、新第三紀中新世中頃に噴出した流紋岩と同質火砕岩が大部分を占めて分布しているほか、火山活動の休止期に堆積したと思われる泥岩・砂岩互層が分布しています。この互層の分布域では、一時的であるにせよ静かな環境で砂やシルト、粘土が堆積したと思われ、よく整合した堆積面が見られます。小さな水の流れによって駒の底のような堆積面がきれいに配列している様子もうかがえます。 アクセス車利用では出雲方面からは国道9号より温泉津交差点右折。JR温泉津駅から小型バスで温泉津港 5分。 関連する情報温泉津町観光協会:http://www2.crosstalk.or.jp/yunotsu/ 天然記念物などの指定情報特にないですが、江戸時代の温泉津港繁栄の証として海岸線沿いの鼻ぐり岩の存在。 地質学的な意義本地域の地質は、新第三紀中新世の久利層に属する流紋岩〜流紋岩質火砕岩が分布しています。(一部湯里湾周辺では安山岩〜安山岩質火砕岩が分布しています)これらの岩石は、細粒均質で白色〜淡灰色を呈しています。噴出堆積するときの熱水による変質作用によって既存の鉱物が絹雲母やカオリナイトなどの白色粘土鉱物に変化したためです。また、同じ熱水作用で岩石は珪化されており、緻密質で堅硬になっています。このため風化や浸食に対して比較的強く、ごつごつした岩肌や険阻な海岸地形を形成する原因のひとつになっています。 |