[みどころ | 交通 | 関連情報 | 指定 | 地質学的な意義] みどころ日御碕から桁掛半島を経て鷺浦に至る地域では,日本海に面した海食崖に沿って,およそ1,600万年前に噴火した流紋岩のさまざまな産状を見ることができます。 日御碕灯台から遊歩道のあるところは流紋岩が最も厚く分布しているところです。ここの流紋岩は5〜10cm大の積み木を束ねたようになっています(写真1)。このような岩石の割れ方を柱状節理と呼び,流出した溶岩が冷却するときに割れたもので,四〜六角柱が組み合わさった幾何学的な形状をしています。 また,灯台の立つ流紋岩の平坦面は更新世に形成された海岸段丘面と考えられています(写真2)。段丘面は日御碕南方の追石鼻付近から日御碕を経て東側に5km以上にわたって形成されています。隆起の高さは50〜150mで,段丘面は海側へ海抜20mまで低下します。段丘面は浸食されて谷地形が発達し,その谷は海底にも続いています。 段丘面を覆う堆積物は,日御碕,桁掛半島などの数カ所でわずかにみられるのみですが,これは日御碕段丘堆積物と呼ばれています。 この海成段丘に立つ日御碕灯台は,世界灯台100選や日本の灯台50選に選ばれた日本を代表する灯台で,歴史的文化財的価値が高いため,Aランクの保存灯台となっています。また,島根半島東端の地蔵崎の美保関燈台も日御碕灯台同様世界灯台100選や日本の灯台50選に選ばれています。 アクセスJR出雲市駅から日御碕行き一畑バスで45分。自家用車利用の場合は出雲市内から国道431号,主要地方道大社日御碕線で約20分。 関連する情報島根県自然環境課 http://www.pref.shimane.lg.jp/shizenkankyo/ 出雲観光協会 http://www.izumo-kankou.gr.jp/index.html 天然記念物などの指定情報大山隠岐国立公園。経島はウミネコ繁殖地として国の天然記念物。 地質学的な意義流紋岩は新第三系中新統成相寺層の流紋岩。溶岩ドームや溶岩流がつくる多様な構造が観察できます。 日御碕段丘堆積物は中部更新統で山廻層に対比されます。 |