menu
public 専門教育 (地球物質資源科学)

  • schedule 鉱物科学
    授業の目的

     鉱物学の最も基礎である「鉱物の定義」「化学組成」「固溶体」「結晶の形の対称性」「鉱物の分類」に関して授業を行います.

    授業の到達目標

    (1)鉱物が原子より高次の階層であると共に惑星・衛星の構成物の最小単位であることの意味を理解する。
    (2)鉱物の化学組成の求め方と表し方を理解する。
    (3)結晶の形態の意味,規則な形の表し方を理解する。
    (4)結晶内の原子の規則的配列を幾何学的に理解する能力を身に付ける。
    (5)結晶内の原子の規則的配列を化学結合の観点から理解する。
    (6)鉱物や結晶の本質的特性である固溶体,多形を結晶構造と化学結合の観点から理解する。

     なお,この科目は地球科学科の「学習・教育目標」B-1(岩石・鉱物学,資源地質学,構造地質学等に関する専門知識とその応用)とC-1(自然科学・数学・情報技術の素養と応用)に対応します.

    授業の内容
    1. イントロダクション,鉱物の定義
    2. 鉱物の物理学的性質(1)
    3. 鉱物の物理学的性質(2)
    4. 鉱物の化学組成
    5. 鉱物の化学式の表記法
    6. 鉱物の端成分と固溶体
    7. 結晶の化学結合
    8. 結晶の形の対称性(1)
    9. 結晶の形の対称性(2)
    10. 7つの結晶系(1)
    11. 7つの結晶系(2)
    12. 鉱物の分類
    13. 造岩鉱物(有色鉱物)
    14. 造岩鉱物(無色鉱物)
  • schedule 火成岩岩石学
    授業の目的

     地殻を構成する火成岩類の産状・分類を始め,記載岩石学の基礎,相平衡岩石学の基礎を習得させると同時に,マグマの生成・分化・固結にまつわる諸現象についての理解を深めさせることを目的とします.

    授業の到達目標

     火成岩の記載・分類法の修得.相平衡図による火成岩マグマの生成と固結の過程の理解.島弧・大陸・海域における火成岩マグマの生成システムの理解.
    地球科学科の学習・教育目標(B)および(C)に対応します.

    授業の内容
    1. 岩石区分と地球の内部構造
      1-1 岩石の区分
      1-2 地球の内部構造
    2. 火成岩の分類
    3. 火成岩の主要構成鉱物
    4. 火成岩マグマの発生と多様性
      4-1 玄武岩マグマの発生
      4-2 マグマの種類と性質
      4-3 火成岩の多様性を作る原因
    5. 相律と1成分系
      5-1 相律
      5-2 1成分系
    6. 2成分系
      6-1 連続反応系列
      6-1-1 平衡結晶作用
      6-1-2 平衡溶融作用
      6-2-1 共融系 平衡結晶作用
      6-2-2 共融系 平衡溶融作用
      6-2-3 不連続反応系列 一致溶融(調和溶融)
      6-2-4 不連続反応系列 不一致溶融(非調和溶融)
    7. 3成分系
      7-1 平衡結晶作用
      7-2 平衡溶融作用
      7-3 分別溶融作用
      7-4 レルゾライト(上部マントル)の融解
    8. ノルム計算
      8-1 花崗岩
      8-2 アルカリ玄武岩
    9. 火成岩の系列
    10. 総復習と期末試験

    SDGs 4.質の高い教育をみんなに SDGs 15.陸の豊かさも守ろう
  • schedule 変成地質学
    授業の目的

     変成岩,変成帯および変成作用の基本概念を明らかにするとともに,様々なグローバル・セッティングにおける変成作用の性質・特徴や成因について考察します.これは,地球科学科の学習・教育目標のB-1に対応します

    授業の到達目標

     上記目的とともに,地球科学科の学習・教育目標のB-1(岩石・鉱物学,資源地質学,構造地質学に関する専門知識とその応用)に対応します

    授業の内容

     講義として,変成岩および変成作用についての基礎知識を解説するほか,変成岩の産状,組織と岩石記載についての実習・演習を取り入れます.

    1. イントロダクション
    2. 変成岩と変成作用の定義,原岩とその形成場
    3. 変成岩の分類と命名
    4. 変成岩の構成鉱物をきめる要因
    5. 変成相
    6. 変成岩の組織
    7. 変成作用の時間変化,P-T経路
    8. 変成作用の空間変化,フィールドP-T曲線
    9. 変成分帯
    10. 接触変成作用
    11. 日本の広域変成帯
    12. 相律と鉱物学的相律
    13. 反応曲線網と組成ー共生図
    14. 泥質変成岩の組成ー共生図,総まとめ
  • schedule 金属・非金属資源学
    授業の目的

     金属・非金属材料素材資源形成のメカニズムと地球内部の変化および地球環境変遷との関係を理解し,資源の濃集が地球システムの中で占める意義について理解することを目的とします.

    授業の到達目標

     次の代表的な鉱床について,その地質学的特徴・地球科学的意義・成因・分布・時代・構成鉱物・産地について理解し,説明できること. 正マグマ鉱床、ペグマタイト鉱床、スカルン鉱床、熱水変質作用、熱水性鉱脈鉱床、浅熱水金鉱床、海底熱水鉱床、縞状鉄鉱層、国内外の粘土鉱床、風化残留(ボーキサイト・ラテライト)、ウラン鉱床、水資源。 JABEEの学習・教育目標の(B)の(B-1)に相当します.

    授業の内容

     地質学的な時間スケールで濃集・偏在化してきた金属・非金属鉱物資源の形成メカニズムを地質学および地球化学の観点から解説します.また,理解に必要な酸化還元,安定同位体比,pH/Eh等の基礎知識を適宜説明します. 具体的講義項目は次のとおりです.

    1. ガイダンス・鉱物資源の分類と鉱床
    2. 正マグマ鉱床
    3. ペグマタイト
    4. スカルン鉱床
    5. 変質作用・熱水と岩石の反応
    6. 鉱脈型鉱床
    7. 浅熱水鉱床(菱刈金鉱床)
    8. 菱刈・探査方法
    9. 粘土鉱床(1)
    10. 粘土鉱床(2)
    11. 風化残留鉱床・ウラン鉱床
    12. 海底熱水鉱床
    13. 縞状鉄鉱層
    14. 斑岩銅・復習
    15. 期末試験
  • schedule 火山学
    授業の目的

     Volcanism is the visible evidence, that we are living on an active, cooling planet. Volcanic eruptions range from gentle effusion of lava to powerful cataclysmic explosions, which can inject millions of tons of gas and ash into the atmosphere. This course will give a comprehensive introduction into the field of volcanology. From the formation of magma in different tectonic settings, to the emplacement of effusive and pyroclastic material at the surface, volcanic phenomena span a large range of physical processes. The questions Why - Where - When and How volcanoes erupt are at the core of this course.

    授業の到達目標

     Volcanology
    - types of volcanic eruptions and volcanic landforms
    - structures and field relationships of volcanic deposits
    - petrology of igneous and pyroclastic rocks
    - volcanic hazards, monitoring, risk mitigation and communication

    授業の内容
    1. Volcanoes in mythology, legends and early historical accounts
    2. Generation of magma
    3. Chemical composition of magma
    4. Physical properties of magma
    5. Hawaii (movie)
    6. Volcanic landforms
    7. Pyroclastic rocks
    8. Montserrat's Andesite Volcano (movie)
    9. Types of volcanic eruptions
    10. Transport and deposition I - volcanic plumes and pyroclastic density currents
    11. Transport and deposition II - lahars and debris avalanches
    12. Mt Pinatubo (movie)
    13. Monogenetic volcanism
    14. Extraterrestrial volcanism
  • schedule 地球化学
    授業の目的

     固体地球を構成する物質(主に火成岩)の主要成分,微量成分,および同位体組成の特徴について学びます. 特に,マグマプロセスにおける化学組成変化,火成岩の解析法,そして放射性同位体元素を用いた年代測定法を通して,地球化学を理解します.

    授業の到達目標

     特に,火成岩の成因と化学組成の変化について理解し,また火成岩に対する解析方法と研究方法を修得します。
    地球科学科では日本技術者教育認定機構(JABEE)によって認定された技術者育成のための教育プログラム(JABEEプログラム)を実施しています。 本授業は,そのプログラムの「学習・教育到達目標(B)(地質学・地球科学とその応用分野の学際的な専門知識を修得し,それらを活用できる能力)」に対応します。

    授業の内容
    1. (対面)ガイダンス
    2. (オンデマンド)主成分:マスバランス基礎 結晶作用と融解作用
    3. (対面)マスバランス 課題・解説
    4. (オンデマンド)主成分:マスバランス応用 エクセル計算
    5. (対面)主成分:マスバランス応用 課題・解説
    6. (オンデマンド)微量:スパイダー図,分配係数,レイリー分別モデル
    7. (対面)レイリー分別モデル 課題・解説
    8. (オンデマンド)微量:平衡バッチ融解モデル
    9. (対面)平衡バッチ融解モデル 課題・解説
    10. (オンデマンド)放射性元素と年代測定のための基本式
    11. (オンデマンド)アイソクロン法
    12. (対面)アイソクロン法 課題・解説
    13. (オンデマンド)様々な年代測定法
    14. (対面)U-Pb法など 課題・解説

    SDGs 4.質の高い教育をみんなに SDGs 15.陸の豊かさも守ろう
  • assignment 変成岩岩石学
    授業の目的

     グローバルな造山運動に伴って起こる広域変成作用と広域変成岩について,フィールドでの産状,変成帯の原岩層序・変形構造・温度構造の相互関係の意味, 変成岩の組織と構成鉱物にもとづく変成履歴の解析,および鉱物化学組成の測定と変成温度・圧力条件の推定方法を修得する.

    授業の到達目標

     主に広域変成岩について,フィールドでの産状や調査方法を理解するとともに変成岩の形成条件の推定方法を修得し, 変成岩を形成したグローバルなテクトニクスを議論する能力を身につけることを目標とする.
    これは地球科学科の学習・教育到達目標のA(野外地質調査の方法の修得と調査結果を総合的に解析し表現する能力), B-1(岩石・鉱物学,資源地質学,構造地質学等に関する専門知識とその応用),G(自主的・計画的な学習とそれに基づく作業と研究を行う能力) にも関係している.

    授業の内容
    1. イントロダクション
    2. 代表的な変成鉱物の結晶化学
    3. 固溶体・変成鉱物の累帯構造
    4. 地質温度計・圧力計の原理
    5. 代表的な地質温度計
    6. 代表的な地質圧力計
    7. 温度圧力経路の導出
    8. 変成岩・変形岩の組織I
    9. 変成岩・変形岩の組織II
    10. EPMAによる鉱物化学分析
    11. EPMA分析値の解析
    12. 変成帯の地質調査法I
    13. 変成帯の地質調査法II
    14. まとめ
  • schedule 地球エネルギー資源学
    授業の目的

     エネルギー資源形成のメカニズムと地球環境変遷との関係を理解することを目的とします.また,資源消費が地球環境におよぼす影響について考察する論理思考を身につけることも必要です.

    授業の到達目標

     地球環境と化石燃料資源形成の関係、核燃料資源および水力発電資源の地球化学的特徴・地球科学的意義・成因・分布・時代・産地等について理解し、 説明できることこと。本授業は,学習教育目標のB(地球物質システム学分野に関係する科目群)の達成に必要です。

    授業の内容

     地質学的な時間スケールで蓄積・偏在化してきたエネルギー資源の形成メカニズムと地球環境との関係を地質学および地球化学の観点から解説します。
     また,エネルギー資源の現状と課題,将来のエネルギーについても言及し,炭素循環と二酸化炭素問題についても身近な問題として 論理的に推察するプロセスを紹介します。
     具体的講義項目は次のとおりです。

    1. エネルギー資源の消費と環境変化 SDGs 7, 13
    2. エネルギー資源の現状と将来 SDGs 7, 13
    3. 石油利用の歴史と原油の性質 SDGs 7, 13
    4. 石油根源岩と堆積環境 SDGs 14, 15
    5. バイオマーカー SDGs 14, 15
    6. 石油の移動と集積
    7. 天然ガスとメタンハイドレート SDGs 7, 13
    8. 地球深層ガス説・オイルサンド/オイルシエール SDGs 7
    9. 油田の分布(海洋無酸素事変)  SDGs 14, 15
    10. 石炭の分類と組成 SDGs 7, 15
    11. 石炭の堆積環境 SDGs 7, 15
    12. ウラン鉱石の形成
    13. 原子力発電・水資源 SDGs 7
    14. 期末試験

    SDGs 7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに SDGs 13.気候変動に具体的な対策を SDGs 14.海の豊かさを守ろう SDGs 15.陸の豊かさも守ろう
  • assignment 岩石学実習(薄片・主要鉱物)
    授業の目的

     この授業は,地殻および上部マントルを構成する岩石の主要造岩鉱物の識別・同定ができるようになること, 偏光顕微鏡観察のための薄片作成ができるようになることがテーマでです.

    授業の到達目標

    岩石を構成する鉱物の鑑定方法や記載方法を身につけます.主には,下記3つが到達目標です.
    (1)偏光顕微鏡の基本的な構造を理解し,使いこなすことができる.
    (2)主要造岩鉱物の光学的性質を理解し,それらを同定することができる.
    (3)岩石の薄片を作成することができる.

    地球科学科の学習教育目標B-1(岩石・鉱物学,資源地質学,構造地質学等に関する専門知識とその応用)に対応しています.

    授業の内容

     代表的な火成岩等の薄片を偏光顕微鏡で観察する実習を行います.また,岩石薄片の作製法を修得します.

    1. 偏光顕微鏡の構造と調整
    2. 単ニコル・直交ニコルによる偏光顕微鏡観察
    3. 偏光顕微鏡による石英・斜長石の観察
    4. 偏光顕微鏡によるカリ長石の観察
    5. オンデマンド学習(主成分鉱物)
    6. 偏光顕微鏡による黒雲母の観察
    7. 岩石薄片作成(その1)
    8. 岩石薄片作成(その2)
    9. 岩石薄片作成(その3)
    10. 岩石薄片作成(その4)
    11. 偏光顕微鏡によるホルンブレンドの観察
    12. 偏光顕微鏡による単斜輝石・直方輝石の観察
    13. 偏光顕微鏡によるかんらん石の観察
    14. 主要造岩鉱物の総復習
    15. 定期試験
    岩石学実習の写真
    SDGs 4.質の高い教育をみんなに SDGs 15.陸の豊かさも守ろう
  • assignment 岩石学実習(光学・組織)
    授業の目的

     この授業は,火成岩を構成する鉱物の産状や組織を記載してそれらの成因を考察できること,岩石の変質作用を理解して基本的な変質鉱物が同定できること, 鉱物の光学的性質について理解できること,基本的な変成鉱物が同定できること,がテーマです.

    授業の到達目標

     具体的な到達目標は下記になります.
    (1)火成岩の岩石記載ができ,その成因を考察できる.
    (2)岩石の変質作用を理解して,変質鉱物を同定することができる.
    (3)鉱物の光学的性質に関して,偏光顕微鏡での見え方を理解できる.
    (4)主な変成鉱物を同定でき,その成因を考察できる.

    授業の内容

    代表的な火成岩・変成岩等の薄片を偏光顕微鏡で観察する実習を行います.

    1. 火成岩の主要造岩鉱物
    2. オンデマンド学習(主要成分鉱物)
    3. 火成岩の観察(自作薄片の記載)
    4. 火成岩の観察(火山岩の組織・記載)
    5. 岩石の変質作用と変質鉱物
    6. 火成岩の観察(深成岩の組織・記載)
    7. 火成岩の観察(深成岩の結晶過程)
    8. 石英による一軸性結晶のコノスコープ像観察
    9. 二軸性結晶のコノスコープ像・光学的性質
    10. オンデマンド学習(火成岩の総復習)
    11. 変成岩と変成鉱物の組織と記載方法
    12. 変成鉱物と変成岩(泥質片麻岩)
    13. 変成鉱物と変成岩(泥質片岩)
    14. 変成鉱物と変成岩(塩基性片岩)

    SDGs 4.質の高い教育をみんなに SDGs 15.陸の豊かさも守ろう
  • assignment 地球資源学演習
    授業の目的

     身近な岩石試料を用いて,その中の有用成分を分析する原理・方法と実際を習得し,資源の偏在・濃集とその岩石が生成した環境との関係等について理解することを目的とします.

    授業の到達目標

     有機鉱床および無機鉱床に関する分析・解析・評価方法を習得し、実際に分析を行って,その結果の意味を説明できること.

    授業の内容

     分析の原理・方法等を演習によって学んだ後,方解石・石英中の流体包有物の均質化温度測定,粘土鉱物の同定,フィッショントラック法による熱履歴解析等を通して基礎的資源評価法を習得します.また,黒色頁岩や石炭等を用いて,その中に含まれる有機炭素,窒素,イオウ,炭化水素および粘土鉱物等を分析します.
     分析はグループ毎に行い,分析の区切り毎にレポートを提出してください.最終的には,各分析結果を総合的に検討し,それらの元素・鉱物等が濃集した(または濃集しなかった)理由およびその年代の地質について討論を行います.
     具体的講義項目は次のとおりです.

    1. オリエンテーションおよび試薬の濃度調整法演習
    2. 流体包有物マイクロサーモメトリーの基礎
    3. 均質化温度測定と資源探査への応用
    4. 粘土鉱物の資源評価における重要性
    5. XRDを用いた粘土鉱物同定の実際
    6. 放射年代測定と熱履歴解析の基礎
    7. フィッショントラック測定の実際
    8. 結果の解釈と討論1
    9. 機器分析の方法1(流体包有物分析,粘土鉱物分析,フィッショントラック分析)
    10. 機器分析の方法2(CHNS元素分析)
    11. 炭化水素生成のギブスエナキジーに関する演習
    12. 分析結果の解析方法と統計的取り扱い演習
    13. 試料粉砕・均一化等の前処理
    14. CHNS元素分析・結果の解釈と討論2

戻る