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public 専門教育 (自然災害科学)

  • schedule 自然災害学
    授業の目的

     地球科学科の自然災害工学系科目の1つとして,地球上における自然災害の実態や取り組みを知ることを目的とします.これには地球科学などの自然科学だけでなく社会科学などをも含めた見方が必要となります.

    授業の到達目標

     日本と世界における自然災害の実態をこれまでに学んだ地球科学の基礎と関連させながら理解すること,またそれらを軽減するための各種の研究・取り組みの概要を理解することを目標とします。 なお,この科目は,地球科学科の「学習・教育目標」B-3(自然災害と土質・岩盤工学,地下水挙動等に関する専門知識とその応用)に対応し,C-2(地質学・地球科学全般に関する基礎知識),D(地域社会に貢献するための基礎的能力),E(地質学・地球科学に関する広い知識と考え方を総合して,社会の諸要求を解決していくためのデザイン能力)にも関係しています.

    授業の内容

     地震災害・津波災害・斜面災害・火山災害を中心に自然災害の実態と機構を地表で起こっている種々の地質プロセスとの関係で理解するとともに,災害軽減への道を社会的背景をも考慮して探ります.後者にはハードとソフトの両面からのアプローチが必要です.これらの基礎として,地球表層を構成する岩石・岩盤・土の物理的・力学的諸性質とその時間的変化,さらには活構造・火山体といった災害に直接関係する対象と営力についても理解を深めていきます.

    1. 自然災害学と地球科学,地震発生機構
    2. 地震波と地震動
    3. 地震災害と地震予測
    4. 津波災害
    5. 火山災害
    6. 洪水災害
    7. 地下水汚染災害1
    8. 地下水汚染災害2
    9. 軟弱地盤における災害現象
    10. 斜面地質構造と力学的にみた斜面安定性
    11. 擁壁およびその安定性の評価
    12. がけ崩れ・地すべり・土石流の発生機構
    13. 複合的な現象による災害
    14. 防災政策および防災教育
    15. 期末試験

    SDGs 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
  • schedule 岩盤力学 I・II
    授業の目的

     資源・土木系,あるいは地球物理学や地質学系の諸分野で必要な岩石・岩盤の力学的挙動や破壊の力学的取り扱い方の基礎を理解することを目的とします.

    授業の到達目標

     2次元の応力・歪みの表現,モールクーロンの破壊基準,レオロジー物体の1次元問題,弾性基礎方程式などの修得を目標とします. この科目は,地球科学科のカリキュラムの流れとして「地質災害工学実験」などにつながります.したがって,同学科の「学習・教育目標」B-3(自然災害と土質・岩盤工学,地下水挙動等に関する専門知識とその応用)に対応します。

    授業の内容

     資源・土木系,あるいは地球物理学や地質学系の諸分野では,岩盤の力学的変形や挙動を定量的に把握して評価することが頻繁に行われます. こうした分野では,岩石そのものの力学的性質だけでなく,キレツを含んだ岩盤の変形を様々な状態下においてとらえることが重要です.

     
    岩盤力学I

    この講義では,岩盤の構成要素である岩石を連続体とみなしたときの力学的変形および破壊に関する基礎を解説します。

    1. 講義内容の説明,ならびに岩石・岩盤の構成 SDGs 11
    2. 岩石・岩盤の力学的性質とレオロジー・モデル SDGs 11
    3. 応力の表現方法とモールの応力円 SDGs 11
    4. 岩石の破壊-クーロンの破壊基準- SDGs 11
    5. 岩石の物理的性質 SDGs 11
    6. さまざまな弾性率と弾性基礎方程式 SDGs 11
    7. 岩石の変形・破壊現象のまとめ SDGs 11
    8. 期末試験
    岩盤力学II

    この講義では,岩盤の不連続性,不均質性,異方性などを有する岩盤の力学特性,およびその測定やモデル化,安定性について解説します。

    1. 岩石・岩盤強度の試験方法 SDGs 11
    2. 岩石物性の試験・調査方法 SDGs 11
    3. 力学的解析手法(1):無限長斜面の安定解析-降雨無- SDGs 11
    4. 力学的解析手法(2):無限長斜面の安定解析-降雨有- SDGs 11
    5. 力学的解析手法(3):無限長斜面の安定解析-植生有- SDGs 11
    6. 破壊前兆現象 SDGs 11
    7. 岩盤力学の適用例 SDGs 11
    8. 期末試験

    SDGs 11.住み続けられるまちづくりを
  • schedule 水文地質学
    授業の目的

     地下水に関わる地質・力学・化学などの知識の教授を通して,地下水の基本的なイメージを正しく理解することを主要な目的とします.あわせて,地下水に関わる工学的諸問題に対する理解を深めることを第二の目的とします.

    授業の到達目標

    (学習教育目標 B3)

    1. 水循環の一過程としての地下水の位置づけを理解する.
    2. 地下水に関する基本用語および概念を理解する.
    3. 地下水の形態や流動を規定する地質構造の基本パターンを理解し,地下水流動のイメージを正しく理解する.
    4. 地下水理を支配する物理法則,基礎方程式を理解し,その解析法の概要を理解する.
    5. 地下水の水質に関して,その基本事項を理解する.
    授業の内容

     地表,地下を流動する水に関する問題は,水資源,地下水汚染,洪水などの水に直接関係したテーマだけでなく,地盤沈下,斜面災害,地震災害等とも関連があります.これらの問題を扱う上で不可欠な地下水に関する基礎知識,すなわち,水循環の一過程としての地下水,地下水の形態や流動を規定する地質,地下水理を支配する物理法則とその解析法,地下水の水質などについて講義を行います.
     具体的内容は次のとおりです.

    1. 講義内容の説明
    2. 地下水と人間生活との関わり
    3. 自然界の水循環
    4. 河川と地下水
    5. 地下水の存在形態(1)
    6. 地下水の存在形態(2)
    7. 地下水流動の基本法則
    8. 水理ポテンシャルと流線網
    9. 地下水流動シミュレーション
    10. 地下水流動方程式の発展と応用
    11. 水理試験法
    12. 地下水の水質
    13. 地下水汚染問題
    14. 地下水関連問題への応用
    15. 期末試験

    SDGs 6.安全な水とトイレを世界中に SDGs 11.住み続けられるまちづくりを
  • schedule 土質力学 I・II
    授業の目的

     土質力学における基本的な考え方を養います.

    授業の到達目標

     土質力学における基本的考え方を習得すること.

    • ・土質力学における専門用語の知識およびその理解(を説明できる)
    • ・土の状態を表す諸量に関する理解(を求めることができる)
    • ・全応力・有効応力・間隙水圧に関する理解(を求めることができる)
    • ・土中の水の流れ(土質力学Ⅱのみ)・圧密沈下に関する理解(を求めることができる)
    • ・土のせん断に関する理解(を求めることができる)

    教育目標のB-3(自然災害,土質・岩盤工学,地下水挙動等の知識とその応用),D(地域社会に貢献するための基礎的能力), E(地質学・地球科学に関する広い知識と考え方を総合して,社会の諸要求を解決していくための企画・立案能力), G-2(与えられた制約条件の下で計画的に作業・研究を進め,まとめること)に対応します.

    授業の内容

     地盤工学において最も重要な基礎科目の一つである土質力学を体系的な形あるいは論理的な姿により理解できるようにわかりやすく講義します。
     具体的な内容は,次のとおりです。

    土質力学 I
    1. ガイダンス(土の三相モデル) SDGs 9
    2. 土の分類(粗粒土と細粒土、粒度組成、透水性) SDGs 9
    3. 土の重量(湿潤密度、湿潤単位体積重量) SDGs 9
    4. 土の水分量(含水比、コンシステンシー、塑性図) SDGs 9
    5. 地盤内の応力(飽和単位体積重量、水中単位体積重量、有効応力) SDGs 9, 11
    6. 土の圧縮と圧密(間隙比、圧密沈下量) SDGs 9, 11
    7. 土のせん断(一面せん断試験、一軸圧縮せん断試験) SDGs 9, 11
    8. 期末試験
    土質力学 II
    1. 土の物理的性質(土粒子密度、飽和度、間隙率) SDGs 9
    2. 土中の水の流れ(ダルシーの法則) SDGs 9, 11
    3. 締固めた土の性質(乾燥密度、締固め曲線) SDGs 9, 11
    4. 圧密理論(圧密沈下時間) SDGs 9, 11
    5. 載荷重による地盤内応力 SDGs 9, 11
    6. モールの応力円 SDGs 9
    7. 土のせん断特性 SDGs 9, 11
    8. 期末試験

    SDGs 9.産業と技術革新の基盤をつくろう SDGs 11.住み続けられるまちづくりを
  • schedule 防災学
    授業の目的

     防災工学における基本的な考え方を養います。

    授業の到達目標

     防災工学における基本的考え方を習得すること.教育目標のB-3(自然災害,土質・岩盤工学,地下水挙動等の知識とその応用),D(地域社会に貢献するための基礎的能力),E(地質学・地球科学に関する広い知識と考え方を総合して,社会の諸要求を解決していくための企画・立案能力)に対応します.

    授業の内容

     日本は周囲が海によって囲まれ,急峻な山地と平野部では軟弱な地盤が多く分布しています.地震や台風などによって,自然災害が頻発しています.本講義では,種々の災害対策に対する基本的な考え方を説明します.
     具体的な内容は次のとおりです.

    1. ガイダンス、地震と断層 SDGs 11
    2. 地震災害 SDGs 11
    3. 津波発生メカニズムとその対策 SDGs 11
    4. 火山災害と火山防災 SDGs 11
    5. 洪水災害のメカニズム SDGs 11
    6. 洪水災害の予測と対策 SDGs 11
    7. 斜面災害の概要 SDGs 11
    8. 斜面災害発生メカニズム SDGs 11
    9. 斜面災害対策 SDGs 11
    10. 軟弱地盤災害の対策指針 SDGs 11
    11. 軟弱地盤災害の対策工法 SDGs 11
    12. 地質環境災害とその対策 SDGs 11
    13. 地球科学から防災へのアプローチ SDGs 11
    14. 災害時の心理とソフト防災 SDGs 11

    SDGs 11.住み続けられるまちづくりを
  • schedule 構造地質学
    授業の目的

     構造地質学は,地殻を構成する地層や岩石の形態と,その形態を作り出した運動について取扱う学問分野です.この講義では,まず地質構造とは何かについて解説し,地層や岩石に記録されている構造の記載方法について学びます.次に,岩石の力学的性質について学びます.それらを踏まえて,断層や褶曲などの地質構造の形成過程や形成条件について理解することを目的とします.

    授業の到達目標

     地層や岩石の構造要素を見出し,その記載方法および解析方法を習得すること,また,断層や褶曲などの地質構造の成因を力学的観点から考察できるようになることを目標とします.なお,この講義は,地球科学科の学習・教育目標B-1(岩石・鉱物学,資源地質学,構造地質学等に関する専門知識とその応用)に対応します.

    授業の内容
    1. 地質構造観察の基礎
    2. 地質構造の記載(褶曲)
    3. 地質構造の記載(断層)
    4. 地質構造の記載(節理と裂罅)
    5. 地質構造の記載(岩石組織・貫入岩)
    6. 方位の解析(2次元方位解析)
    7. 方位の解析(3次元方位解析の原理と基礎)
    8. 方位の解析(3次元方位解析の実習)
    9. 歪と応力
    10. 地殻物質の変形
    11. 変形メカニズムと変形相
    12. 褶曲の形成過程と形成条件
    13. 断層・節理の形成過程と形成条件
    14. プレートテクトニクスと地殻変動
    15. 定期試験
  • schedule グローバルテクトニクス
    授業の目的

     This class will cover the details of the historical backgrounds of plate tectonics, dynamics of plate boundaries (convergent, divergent, transform), and properties of different plate tectonics setting around the globe. The evolution and growth of the earth's crust and major crustal processes at different geological timescales will be discussed in this lecture. Detailed introductions to the crustal processes in the Archean Eon will also be provided.

    授業の到達目標

     This class will give insights into the most exciting phenomenon on the earth plate tectonics. Based on the understanding of the present plate boundaries and tectonic processes students will able to understand the billion years old evolutionary cycle of the earth. Also important insights will be provided to the supercontinent cycle and tectonic evolution of Japan. Will also add to the learning goal B1of the department of the earth science. Through this class it is also intended to improve the earth-science related English vocabulary of students.

    授業の内容
    1. (Orientation) History of the plate tectonics
    2. Structure of the Earth
    3. The Earth crust and plate boundaries
    4. Subduction zones and accretionary complexes
    5. Mountain building and fold-and-thrust belt
    6. Seafloor spreading, mantle plumes and transform faults
    7. Continental rifts, continental margins, and sedimentary basins
    8. Plate tectonics through time and super continents
    9. Archean tectonics and granite-greenstone belts-I
    10. Archean tectonics and granite-greenstone belts-II
    11. Archean Tectonics and granite-granulite belts
    12. Tectonic evolution of the southeast Asia and Japan
    13. Plate movements in microscale; an introduction to microtectonics
    14. Implication of plate tectonics and evolving earth
    15. Regular exam
  • assignment 地質災害工学実験
    授業の目的

     土と岩石の物理的・力学的性質を基本的な室内試験を通して理解することを目的とします.

    授業の到達目標

     実験の目的と利用方法,用語の定義,実験方法の位置づけの理解とその実験方法と結果の整理及び利用方法を習得すること.教育目標のB-3(自然災害,土質・岩盤工学,地下水挙動等の知識とその応用),D(地域社会に貢献するための基礎的能力)に対応します.

    授業の内容

     土と岩石の基本的な室内試験方法とその結果の整理を目的と利用方法,実験方法の位置づけなどに基づいてわかりやすく解説し,実際に実験とその結果の整理および演習を行います.
     具体的な内容は次のとおりです.

    1. ガイダンス
    2. ボーリングコアの岩盤区分と岩盤柱状図の作成 SDGs 11
    3. シュミットロックハンマーによる岩盤反発度の測定(須々海海岸) SDGs 11
    4. 岩石の透気試験 SDGs 11
    5. 泥岩のスレーキング試験 SDGs 11
    6. 岩石試料の採取と一軸圧縮試験試料成形作業 SDGs 11
    7. 岩石の超音波速度試験と一軸圧縮試験 SDGs 11
    8. 砂の最大密度・最小密度測定試験 SDGs 11
    9. 土の液性限界・塑性限界試験 SDGs 11
    10. 土の圧密試験 SDGs 11
    11. 突固めによる土の締固め SDGs 11
    12. 土の一軸圧縮試験 SDGs 11
    13. すべり面を構成する粘土鉱物の同定(試料前処理) SDGs 11
    14. すべり面を構成する粘土鉱物の同定(XRD分析) SDGs 11

    SDGs 11.住み続けられるまちづくりを
  • assignment 自然災害科学演習
    授業の目的

     この科目は,地球科学科における自然災害科学系科目にかかわった具体的な演習問題を経験することによって,専門分野の理解を高めることを目的としたものである.

    授業の到達目標

     この科目は地球科学科の「学習・教育到達目標」B-3(自然災害科学系専門分野の理解)に対応し,地球科学科の自然災害科学系科目の応用力が高まることを達成目標とします.

    授業の内容
    1. 斜面安定に関する演習
      (1)強度安全率・モーメント安全率
      (2)無限斜面の安定
      (3)有限斜面の安定
      (4)分割法
    2. 地すべり地形判読と実体視
      (1)地形図判読方法の習得
      (2)空中写真実体視方法の習得
      (3)地すべり地形判読と実体視の演習
    3. 個別の演習
      (1)ボアホールテレビデータの解析
      (2)揚水試験データの解析
      (3)地下水流動解析の基礎演習
    4. 断層の解析
      (1)断層地形判読の演習
      (2)断層パラメータの測定
      (3)断層パラメータに基づく発震機構解図の作成(ステレオ投影)
    5. Preparation of Geological map using Q-GIS
      (1)QGISソフトを用いた地質図基礎演習

    SDGs 9.産業と技術革新の基盤をつくろう

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